未来の暮らし方を育む泉の創造

「未来の暮らし方を育む泉の創造」プロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター「持続可能な多世代共創社会のデザイン」研究開発領域平成27年度採択プロジェクトです。

地球温暖化をはじめ、我々人間および様々な生物が暮らす地球上で起きている自然のメカニズムの崩壊。資源の枯渇、食料の分配、エネルギーの枯渇、水の分配、急激な人口増加、生物多様性の劣化、気候変動。この地球上にこれら7つのリスクを生み出してしまった理由に「人間活動の肥大化」があります。これからの未来につづく持続可能な社会を再編するためには、過剰に利便を追い求めてきた人間活動の肥大化を停止し、縮小することが大きな課題です。

我々の暮らす地球はひとつです。地球一個分の資源でこの先も暮していかなければなりません。しかし現在の暮らしをこのまま続けると、2030年には大切なエネルギー資源が不足してしまいます。地球1個分で暮らせるライフスタイルに出来るだけ早く移行する必要があるのです。現在、家電や自動車など様々な製品分野で低エネルギー消費の商品が開発されています。このようなテクノロジーの進化はもちろん大切です。しかしこれだけでは部分最適化にすぎません。これらの問題を解決するには、根底にあるライフスタイルを見直す必要があるのです。企業においては人々のライフスタイルに大きな変革をもたらす低炭素社会へ向けた新たなビジネスモデルの創出が必要になるでしょう。

そこで、昔の低炭素な暮らし方や様々な知恵を探るべく、現在のように高度なテクノロジーが発達していなかった時代を生きた高齢者の方々に話しを伺いました。すると「便利な世の中にはなったけど、昔のほうが楽しかった」という意見が多く、不便の裏側には利便で得ることのできない「心の豊かさ」の存在があったことが見えてきました。この「心の豊かさ」に、未来に向けた新たなビジネスの鍵が隠されています。

まず、未来のあるべき姿のライフスタイルを描き、未来から現在を見つめてみるのです。これが「バックキャスティング」です。バックキャスティングで持続可能な未来のライフスタイルを描き、新たなソリューションを創出していくことが大切です。これらのアイデアが泉のように湧き出る社会を作るため、子供から大人まで、今を生きる多世代の人がみんなで力をあわせて、未来の暮らし方を描いて社会に実装することが、未来の暮らし方を育む泉の創造プロジェクトの目的です。